ZOZOTOWNといえば、日本国内外問わず、さまざまなジャンルのファッションブランドが出店していて、日本最大級のファッション通販サイトとも呼ばれています。OdiOdi読者にも利用している方も多いのではないのでしょうか。
そんなZOZOTOWNを運営している株式会社ZOZOが、2021年3月18日に新しく始めたサービスがZOZOCOSME(以下、ZOZOコスメ)。日本国内外にかかわらず約500のコスメ・スキンケアブランドが出店しており、今後さらに、出店ブランド数は増えていくとされています。
ZOZOコスメのグランドオープンが発表されたのとほぼ同時期に発表されたのが、ZOZOGLASS。
ZOZOGLASSとはメガネ型の計測器で、これをかけた状態で撮影を進めると、自分の肌の色やパーソナルカラーと呼ばれる自分に似合う色の特徴を教えてくれます。
ZOZOコスメとZOZOGLASSのサービスが開始されてから約1か月。今回は、OdiOdiのライター2人が実際にZOZOGLASSを使って計測をしてみた感想をご紹介します。
ZOZOGLASSの仕組み
ZOZOGLASSのポイント
ZOZOGLASSのポイントの1つが、オンライン上で肌の色・パーソナルカラーを正確に測定できるという部分。
肌の色に関しては、これまで正確に知るためには、肌の色を測る専用の機械を肌に直接当てて計測するという方法が1番正確でした。ほかにファンデーションなどを選ぶことを目的にしている場合は、ファンデーションを実際に肌の上に塗って色の違いを見るといった方法が一般的ではないでしょうか。
パーソナルカラーとは、自分の持っている色(肌色、髪色、瞳の色など)と調和する=似合う色のことを言い、現在、正確にパーソナルカラーを知りたい場合には専門の資格を持ったアナリストの診断を受ける必要があります。もっと詳しく知りたい人は、↓の記事をチェック✔︎
ZOZOGLASSは、こうした対面の作業が必要になる肌の色・パーソナルカラーの測定を、非対面(オンライン上)で行うことができるという部分をアピールポイントにしています。
測定方法
ZOZOGLASSを使って測定するためには、ZOZOTOWNのスマートフォンアプリが必要になります。
アプリから測定を始めると、ZOZOGLASSをかけた状態と、ZOZOGLASSを外した状態の2回撮影します。
この2回の撮影が終わると、アプリが撮影データを分析して測定結果(肌の色とパーソナルカラー)が出てきます。
オンラインで測定できる理由
これまで対面を通じてでしかできなかった肌の色の測定やパーソナルカラーの診断を、どうしてメガネをかけるだけで測定できるのでしょうか。
そのポイントの1つが、メガネの前面部分にプリントされているカラフルな模様。
このカラフルな模様はカラーチップと呼ばれるもので、簡単に言うと色見本です。
そもそも色は、周りの環境によって同じ色でも違う色に見えてしまいます。同じ青色でも、オレンジ色の照明の下で見るときと、白っぽい照明の下で見るときとは、色の見え方が違ってくるということです。
ZOZOGLASSにプリントされているカラーチップは、こうした問題を解決するために付けられています。
先ほど、カラーチップは色見本だと説明しました。ZOZOGLASSで測定した撮影データを分析するときに、すでに登録されているカラーチップの色情報と、撮影したときに写っているカラーチップの色情報を比較します。この色情報がどのぐらい違っているかを分析することで、肌の色を推定することができるという仕組みのようです。
この方法を利用すると、測定するときの撮影環境が暗かったり、照明の色が偏っていたりしても、正確に測定結果を出せるようになるということです。
OdiOdiライターの計測レビュー
ここからは、OdiOdiライターのクマさんとウサギさんの2人が、実際にZOZOGLASSを使って計測してみた結果とレビューをご紹介します。
計測:クマさん編
事前情報
- ファンデーションを選ぶとき
明るさは標準色よりも明るめ、色味はピンク寄り〜ニュートラルを選ぶことが多い。
韓国のファンデーションの色番だと、明るさが17号〜明るめの21号、色味はC(Cool:ピンク系)やN(Neutral:ニュートラル)。
- パーソナルカラー
これまで2回、プロのアナリストに診断を受け、2回ともブルベ冬という結果。わかりやすいブルベ・ブルベ冬らしいです。
計測結果
白っぽい照明の下と、自然光の下、2回計測しました。
- 白っぽい照明の下
パーソナルカラー:ブルベ夏
肌の色:↓
- 自然光の下
パーソナルカラー:ブルベ夏
肌の色:↓
計測してみての感想
計測:ウサギさん編
事前情報
- ファンデーションを選ぶとき
明るさは標準色くらい、色味は下地の色に合わせて変えているが、ニュートラル〜イエロー寄りを選ぶことが多い。
韓国のファンデーションの色番だと、明るさが21号、色味はNやY/W(Yellow/Warm:イエロー系)。
- パーソナルカラー
ZOZOGLASSで計測した後に、プロのアナリストに診断してもらう機会があったウサギさん。結果はイエベ春。ウサギさんもわかりやすいタイプのようです。
計測結果
ウサギさんも照明の下と自然光の下、合計2回計測しました。パーソナルカラーの結果だけシェアします。
- 照明の下
パーソナルカラー:ブルベ冬 - 自然光の下
パーソナルカラー:イエベ秋
計測してみての感想
計測結果がバラバラすぎたため、どうなんだろう・・・という感じでした
ウサギさんはZOZOGLASSで計測した時点では、プロのアナリストの診断を受ける前だったこともあり、ZOZOGLASSで測定した結果で逆に悩んでしまったようです。
OdiOdiライターの計測結果の考察
先に考察の結論を言うと、ZOZOGLASSは肌の色を計測する機能の精度は高いが、パーソナルカラーの測定は、まだまだ伸びしろあり、という感じです。
パーソナルカラーの考察
まず、「伸びしろあり」という結論になったパーソナルカラーの測定。
ZOZOGLASSを使ったクマさんのパーソナルカラーの結果はブルベ夏でした。ブルーベースかイエローベースかという部分は合っていましたが、そのほかの色の特徴(色の彩度や明度、清濁など)はブルベ夏とブルベ冬では大きく違います。詳しく知りたい方は↓の記事を読んでみて下さい。
また、ウサギさんの測定結果を見てみると、カラーチップなどの技術で撮影環境に左右されず、正確な色の判断ができるといわれているZOZOGLASSでも、ある一定の環境ではその機能を十分に発揮できない場合もあると考えられそうです。
今回のレビューコラムを執筆するにあたって、OdiOdiのTwitterを使って、フォロワーのみなさんの中でZOZOGLASSを使って測定したことがある人に、診断結果のアンケートを取ってみました。
アンケートの結果、半分近く(約49%)の人がブルベ夏という結果に。
日本人女性のパーソナルカラーの割合は、イエベ春とブルベ夏はそれぞれ30%〜35%、イエベ秋とブルベ冬がそれぞれ10%〜15%ほどと言われているそうです。
単純な比較になってしまいますが、ZOZOGLASSのパーソナルカラーの結果は、偏りが出ているかも知れません。
クマさんがプロ診断でブルベ冬になった理由の1つに、色のコントラストが必要というポイントが挙げられます。
色のコントラストとは、例えば服のコーディネートでいうと、全身を同じ明るさの色で揃えるのではなく、トップスを明るい色にするならボトムスやアウターは濃い色にする、といったように、色の差のことを指します。
ブルベ冬の人は、パーソナルカラーを診断する際の要素の1つとなる肌色や髪色、瞳の色に、すでに色のコントラストがある人が多いそうです。例えば、黒目と白目の色の差がハッキリしている、髪は真っ黒で肌のトーンと差がハッキリしている、という具合です。
このことから考えると、ZOZOGLASSはパーソナルカラーを診断するのに必要な、肌の色以外の要素を測定する部分がまだ弱いのかなという印象です。
ただ、これまでのオンライン上でのパーソナルカラー診断の多くが問診形式で、「あなたの髪質はやわらかめor固め?」といったように、主観的な判断によるものだったため、実際には固めの髪質なのにやわらかいと感じているといった勘違いが起こりうるということがありました。
ZOZOGLASSは撮影による測定とデータの分析という、とても客観的な判断によって結果が出されているので、今後性能が上がれば、かなり期待できる機能なのではないかと感じています。
肌の色測定の考察
このセクションに関しては、クマさんの測定結果のみによる考察になりますが、ZOZOGLASSの肌の色を測定する機能は、かなり“使える”機能だと思います。
現在、ZOZOコスメではファンデーション以外にも、リップやアイシャドウなどのカラーコスメも取り扱っています。その中で、ZOZOGLASSがフォーカスしているのがファンデーション。実際に測定が終わって診断結果を見ると、画面の下に「あなたの肌の色に近いファンデーションを見る」というボタンが出てきます。
パーソナルカラーも計測結果で一緒に出てくるのに、提案されているのはファンデーションだけであることを考えると、ZOZOGLASSのメイン機能が「ファンデーションの色選びをオンラインでできるようにする」であると考えられます。
ZOZOGLASSのメイン機能とも考えられるファンデーションの色選び。クマさんは計測の結果で提案されたファンデーションの中に、実際に使っている色番があったため、ほかのファンデーションの色番も正確に計測されているのではと感じました。
韓国コスメ選びも楽に・・・?
日本でも韓国コスメが手軽に手に入るようになりましたが、日本で人気の韓国コスメの多くがアイシャドウやリップなどのカラーコスメ。ですが、クマさん個人的には、韓国コスメのファンデーションの質の良さをもっと日本の人にも知ってもらえたらいいな、と思っています。
日本に進出している韓国コスメブランドの多くが、オンラインを中心とした販売になっています。そうなると、ファンデーションを買うことは大きなチャレンジになってしまいますよね。
もし今後、ZOZOコスメに出店する韓国コスメブランドが多くなったら、ZOZOGLASSを使って、ファンデーション選びが楽になり、韓国コスメのファンデーションの良さが、もっと色んな人に共有されるのではないかとも思いました。
まとめ
とても長いレビューになってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。
まだサービスが開始されて1か月経ったばかりなので、これからのZOZOGLASSが提供できるサービスの幅はかなり広いと思います。
ZOZOコスメには、すでに何店か韓国コスメブランドも出店しているので、今後韓国コスメの取り扱いも増えるかなと期待しています。特に、韓国コスメの高い技術力が詰まったファンデーションが、ZOZOGLASSのサービスを利用してオンラインで買えるようになったら・・・と想像がふくらんでいます💭
パーソナルカラーに関しても、現段階ではまだまだ・・・という印象ですが、今後さらなる改良などを通して本当に診断ができるようになったら、ZOZOコスメだけでなくZOZOTOWNでの服選びで色を選ぶ時にも生かせるようになるのでは、と思います。
ZOZOGLASSは現在、無料で申し込み+配送をしています。人気が高いため、手元に届くまで時間はかかりますが、みなさんも試してみてはいかがでしょうか。
OdiOdiのSNSではくまさん🐻。独学で韓国語を勉強し、大学進学後、周りに外国人学生が多い環境を生かし英語や韓国語の実力を磨く。大学在学中に韓国の有名大学に1年間、交換留学生として留学。「根っからのオタク気質」を生かしたサーチ力と情報力の多さが長所。パーソナルカラーは「ブルーベース冬(ブルベ冬)」。パーソナルカラーを知ったことを機に、さまざまなイメージコンサルティングに興味を持っている。
肌の色の計測結果に関しては、撮影環境を変えて2回計測して、似た数値が出たため、正確なのかなと感じました。
パーソナルカラーに関しては、2回計測して2回ともブルベ夏という結果が出ました。これは「う〜ん🧐」という感じです(理由は考察の部分で説明します)。