K-POPアイドルといえば、すらりと細い体に引き締まった筋肉がついている、まるでモデルのような体型を誇っている人が多いのが印象的。ぽっちゃりしたアイドルはいまやほとんど見られず、アイドルにとってダイエットは睡眠のように欠かせない存在だと言われるほど。食事管理から運動まで、血のにじむような努力をしてあの体型を維持しているようです。
そんなK-POPアイドルたちが経験した、驚きのダイエットエピソードの数々が話題を呼んでいます。本記事では、韓国のエンタメ系YouTube Doyouram – Everyday K-Cultureが伝えたアイドルたちのダイエットエピソードを紹介します。
※健康を損なうダイエット法が数多く紹介されます。真似はしないことをおすすめします。
過酷すぎるダイエット
IU
数年前までは、極端な食事制限をして短期間で体重を落とす過酷なダイエットが流行していました。IUダイエットと呼ばれる食事制限は特に有名で、IUが撮影前、短期間で体重を落とすため1日に摂取するカロリーを500キロカロリーに制限したダイエットです。
食べるものは、朝食にリンゴ1個、昼食にサツマイモ1個、夕食はプロテインシェイクを1杯だけ。それに加え、体の老廃物を流し出すために水分を多くとるという内容です。
痩せるダイエットではありますが、あまりに栄養バランスが偏りすぎるハードな内容なため、IU本人も「もうあんなダイエットはしない」と後にこのダイエットに批判的なコメントを残しました。
しかし、それよりもハードなダイエットに挑んでいたアイドルが存在しました。
OH MY GIRL スンヒ
IUダイエット以上に過酷なダイエットをしていたのは、OH MY GIRLのスンヒ。彼女は一時期、活動中の1日の食事をリンゴ1個とこんにゃくゼリーだけに抑えていたことがあるというのです。1食ではなく、1日の食事量です。
今ではかなりスマートな体型を維持しているスンヒですが、2016年の「Windy Day」活動時の自身の体型を見て衝撃を受け、ダイエットを始めたと言います。
ダイエット当時の彼女の食事は、
- 水1.5L以上
- 梨 半分
- 半分以下の鶏むね肉
この内容を1か月続けた結果、なんと8キロも痩せたといいます。痩せた状態を維持するため、カムバ中にスンヒが行ったのが、先ほど紹介した「リンゴ1個、こんにゃくゼリー」の食事。おかげで体型は維持されたものの、案の上健康状態が悪化。スケジュールを欠席してしまうことも増えました。
この反省を踏まえ、今は時間を守りながら食事はしっかり摂っているそうです。代わりに白ご飯は茶碗半分だけに減らしているとか。
SHINee キー
男性アイドルも例外ではないダイエット。キーは、なんと1年以上も炭水化物を食べなかったといいます。
SMエンターテインメントに入社し、太っているという指摘を受けたキーは、名の知れたダイエットは片っ端から挑戦し、やったことがないダイエットはないと豪語するほどダイエットに心血を注ぎました。
そんな彼が最終的にたどり着いたのが、炭水化物を絶つダイエットでした。徐々に炭水化物の量を減らしていくうちに、なんと1年以上も炭水化物を食べない期間が続いたと言います。この方法で、なんと約10キロも体重が落ちたそうです。
Apink ボミ
ボミは、非活動期と活動期の体型の差がかなり激しいことで知られていました。ファンの間では、「ボミがきれいになると、もうすぐカムバックするんだなと思う」と言われるほど。活動期が近づくと、かなり過酷なダイエットで無理やり体重を落としていたようです。
そんな極端なダイエットのせいで免疫力が急激に落ち、深刻なアトピーに悩まされることもあったそうです。その後、徐々に自分に合うダイエットを見つけることができたといいます。
その内容は、
- 朝食:アンチエイジングジュース500ml
- 昼食:食物繊維ジュース500ml
- 水2Lと各種サプリメント、寝る前にチョコプロテインをコップ半分だけ飲む
というもの。固形物を一切食べない過酷すぎる内容ですが、その中でも栄養は欠かさず摂取するという、健康をギリギリ維持できるよう考えられたメニューです。これでボミは、1週間で2.4キロもの減量をしたと言います。
このダイエットで重要なポイントは、ダイエットの後、食事に慣れる期間を設けること。卵、さつまいも、リンゴといった健康的な食べ物で1~2週間体を整えてから、普通の食事に戻ることが大切だそうです。もちろん運動も必須です。
ボミがダイエットについて語る動画はこちら↓
fromis_9 ジソン
デビュー時と比べると、かなり痩せたジソン。やはり過酷なダイエットをしていたようです。その結果、体に異常をきたしたこともあると言います。
最初は、空腹状態で有酸素運動をしてその後は何も食べず、どうしてもつらいときはプロテインシェイクを飲んでいたそうです。しかし、これを続けた結果体に悪影響が及び、ダイエット方法を変更しました。
栄養や運動に関するYouTubeで勉強をしたジソンは、「炭水化物サイクル」という食事管理を始めました。その内容は、
- 炭水化物 50g
- たんぱく質 98g
- 脂質 15~20g
以上のバランスをグラム単位で守って食事をするというもの。それでも思うように痩せられなかったジソンは、栄養コーチから直接指導を受け、食事内容を少しずつ変えながら努力を続け、今のような美しい体型を維持できるようになりました。
BTS(防弾少年団)ジミン
ジミンは、「Blood Sweat & Tears」のダンス練習中、鏡を見て「かっこよく見えるようになりたい」と考えダイエットを決意したと言います。
食べないことが最も効果的だと思ったジミンは、10日間1日に1食しか食べない生活を続けました。しかし、やはり体に負担がかかる内容だったため、「二度とこんなふうにしたらダメだ」と反省したそうです。
BTS(防弾少年団)ジン
ジンも、ハードなダイエットを経験したアイドルのうちの1人です。ジンはなんと、約1年もの間鶏むね肉2つのみを食べる食事制限を続け、栄養失調に陥ったことがあるといいます。
TWICE モモ
これはかなり有名なエピソードですが、TWICEのメンバーはデビュー前の練習生時代、厳しい体重管理を強いられていました。
デビューショーケースを1週間後に控えたモモは、事務所は耳を疑うような内容の要請をしたと言います。その内容とは、「一週間で7キロ体重を落とさないとステージに立たせない」というもの。
そんな無茶な要求を受けモモは、1週間にわたって一切何も口にせず、運動をして体重を落とす生活を続けました。食べたとしても氷1かけらだけ。その過酷さは、夜寝ようとすると「二度と起き上がれなくなりそうで、怖くて涙が出た」と恐怖を感じるほどだったと言います。
何事もなく無事ショーケースを終えられたことは奇跡ですね。
TWICE サナ
モモだけでなく、TWICEはメンバー全員が厳しい体重管理を求められ、みんなでサウナに行ったこともあるといいます。サナは熱心に汗を流すあまり、サウナで倒れてしまったこともあるそうです。
変化したK-POPアイドルのダイエット文化
ここまでは、数年前までの過酷なダイエットを紹介してきました。無理なダイエットで体調を崩すアイドルが続出したのを受け、アイドルや芸能事務所は、ダイエットの方法を徐々に変化させているようです。
IVEやaespaのメンバーたちは、厳しい食事制限は設けられていない様子。IVEは朝から中華料理やステーキを頼んでいる様子が捉えられたり、aespaは「私たちは食事管理をしない」と明かしました。
ITZY ユナは、昼間は牛肉やパスタ、ハンバーガー、ピザ等の好きな食べ物を食べて、夜はドレッシングなしのサラダと鶏むね肉を食べて体型を管理していると明かしたことがあります。また、夜8時以降は何も食べないことが重要だといいます。
ITZYが食生活について語る動画はこちら↓
彼女たちは比較的自由に食事をする代わりに、普段からピラティスや筋トレ等、ダイエットと美しい体型作りに効果的な運動をコンスタントに続けている姿が捉えられています。
以前のように短期間で無理なダイエットをするのではなく、食事は普段から自由にしながら、コンスタントな運動と厳しい練習で体型を管理するのが、最近のアイドルのダイエットスタイルであるようです。
常に大衆からの視線を浴び厳しい評価を受け続けるアイドルにとって、ダイエットは永遠の課題です。しかし、見誤るべきでないのはダイエットの「目的」ではないでしょうか。ITZYのリュジンは、以前ダイエットに関してこんな意見を述べたことがあります。
アイドルという職業上、自己管理は必要な部分でもあるけれど、「アイドルだから痩せければといけない」というよりは、ステージに上がる時に少し痩せていた方がダンスもきれいに見えるし、ステージ衣装もいろいろなものが着られるので、痩せなきゃと決心するんです。私の場合、痩せた方が綺麗だからという理由で痩せるわけではないです
「Letters to MIDZY」- ITZY 公式YouTubeより
美しさのためではなく、パフォーマンスのためにダイエットをする、その結果、美しさがついてくる・・ これこそが、アーティストにとってのダイエットの理想の姿でしょう。
しかし現状、アイドルたちはパフォーマンスより「美しさ」がまず見られてしまいます。少しの体型の変化が批判の対象になってしまうのです。過酷な世界で仕事をするアイドルたちが、心身の健康を守りながら、健やかに活動してくれることを願うばかりです。